「車検ステッカーを貼るときに失敗して破れてしまった」「フロントガラスを交換したら、ステッカーがなくなっていた」。そんなときは、検査標章(車検ステッカー)の再交付で対応できます。
2026年10月31日時点の再交付手数料は、普通車・軽自動車ともに1件400円です。 ステッカーだけの紛失・破損で、車検を受け直す必要はありません。ただし、車検が有効でも、ステッカーを表示しないまま走行することは原則としてできません。
この記事では、剥がれたときの判断、再交付の申請先と必要書類、費用、再交付後の貼り方を順に解説します。
※普通車・小型車などの登録車を、本文では「普通車」と表記します。フロントガラスのある四輪車を中心に、2026年10月31日に確認した公的機関の情報をもとに説明しています。
目次
車検ステッカーが剥がれた・なくなったらどうする?
最初に、ステッカーが手元に残っているか、破れや印字の欠けがないかを確認しましょう。
| 状態 | 対応 |
|---|---|
| 端が少し浮いただけで、破れや印字の欠けがない | 無理に剥がさず、貼り付け状態を確認。きちんと固定できないときは車検を依頼した店や申請窓口へ相談 |
| 完全に剥がれたが、現物は残っている | 現物を保管し、再貼付で対応できる状態か相談。破損や粘着不良があれば再交付を検討 |
| 破れた・印字が読めない・貼付に失敗して使えない | 検査標章の再交付を申請 |
| 紛失した・ガラスと一緒に処分された | 検査標章の再交付を申請 |
| 車検後、新しいステッカーをまだ受け取っていない | まず車検を依頼した店へ確認。未交付・未受領と紛失を区別する |
テープで貼り直せばよい?
「透明テープで留めれば、どのような状態でも問題ない」とは判断しないでください。 車検ステッカーには、車外から見える年月と、車内から確認する有効期限の表示があります。
破れたり、表裏の表示が読めなくなったりしたものを、補修しただけで使い続けるのは避けましょう。きれいに剥がれた場合も、粘着力が落ちて再び落ちるおそれがあります。
手元に現物があるなら、捨てずに車検を依頼した整備工場や申請窓口へ相談するのが確実です。ダッシュボードに置くだけでは、所定の貼付方法にはなりません。
丸い点検ステッカーとは別のもの

今回の対象は、車検の有効期限を示す**四角い「検査標章」**です。
フロントガラスに貼られることがある、次回の定期点検時期を知らせる丸いステッカーとは異なります。丸い点検ステッカーをなくした場合は、点検を実施した整備工場などへ相談してください。
車検ステッカーなしで走れる?車検が有効でも原則NG
車検の有効期間が残っていても、車検ステッカーを表示せずに運行することは原則としてできません。
道路運送車両法第66条第1項は、自動車検査証を備え付け、定められた方法で検査標章を表示することを求めています。表示せずに運行した場合は、同法第109条第9号により50万円以下の罰金の対象となります。
これは「ステッカーをなくしただけで、直ちに50万円の罰金が科される」という意味ではありません。問題になるのは、表示しないまま車を運行することです。
再交付の申請に行く場合も、ステッカーのない車でそのまま窓口へ向かわず、公共交通機関や別の車を利用してください。ステッカーのみの再交付で、対象車を検査場へ持ち込む必要はありません。
なお、指定整備工場で車検を受けた直後などに交付される「保安基準適合標章」には別の制度があります。これがある場合は、有効期限と表示方法を車検を依頼した店に確認しましょう。再交付を申請したというだけで、走行が認められるわけではありません。
参照:e-Gov法令検索「道路運送車両法」第66条・第109条
車検ステッカーの再交付費用はいくら?
自分で窓口申請する場合の再交付手数料は、次のとおりです。
| 車の区分 | 検査標章の再交付手数料 | 申請先 |
|---|---|---|
| 普通車 | 400円/件 | 最寄りの運輸支局・自動車検査登録事務所 |
| 軽自動車 | 400円/件 | 最寄りの軽自動車検査協会の事務所・支所・分室 |
※2026年10月31日確認。ステッカーのみを再交付する場合の申請手数料です。交通費、郵送費、代行料金などは含みません。
普通車は関東運輸局の現行手続き案内、軽自動車は軽自動車検査協会の2026年4月1日更新の案内で、いずれも400円と確認できます。過去の記事に載っている金額をそのまま使わず、申請時点の案内を確認しましょう。
ディーラー・整備工場に頼むと代行料金が別途かかる
平日に窓口へ行けない場合は、ディーラーや整備工場、行政書士などへ代行を相談できます。
依頼先の料金は一律ではありません。見積もりでは、次の点を確認してください。
- 400円の申請手数料が含まれているか
- 代行料金と郵送・受け渡しの費用
- 車検証など、預ける書類と返却予定日
- ステッカーの貼り付けまで対応してもらえるか
普通車の車検ステッカーを再交付する方法

普通車は、最寄りの運輸支局または自動車検査登録事務所で申請します。市役所や警察署で行う手続きではありません。
用意する書類
関東運輸局の案内では、次の書類が必要です。
| 書類 | 準備するときのポイント |
|---|---|
| 申請書(OCR第3号様式) | 窓口で入手、または公式サイトから印刷。「申請又は請求の事由」欄に再交付の理由を記入 |
| 手数料納付書 | 自動車検査登録印紙400円を貼付。納付書は窓口などで入手 |
| 自動車検査証 | 車検証本体を用意。電子車検証の場合もICタグ付きの本体を持参 |
| 使用者の委任状 | 同局の案内では、申請書に車検証上の使用者の記名があれば不要 |
申請理由は、実際の状況に合わせて「紛失のため」「貼付時に破損したため」などと記入します。関東運輸局では、理由書を添付した場合は申請書の理由欄への記入は不要としています。
破損したステッカーが残っている場合は、処分せず持参し、窓口の指示に従ってください。代理人が手続きする場合や、記入方法が分からない場合は、訪問先の案内を確認しておくとスムーズです。
窓口での流れ
- 申請書に車両情報・使用者情報・再交付の理由を記入する。
- 手数料納付書を用意し、手数料を納付する。
- 車検証などの必要書類を窓口へ提出する。
- 交付されたステッカーの表示内容を確認し、車検証などを受け取る。
- 車を運行する前に、ステッカーを正しい位置へ貼る。
運輸支局等は土日祝日には閉庁しています。受付時間は訪問先ごとに確認し、書類を書く時間も含めて余裕を持って出向きましょう。
参照:関東運輸局「検査標章再交付」、国土交通省「全国運輸支局等のご案内」
軽自動車の車検ステッカーを再交付する方法
軽自動車は、最寄りの軽自動車検査協会の事務所・支所・分室へ申請します。普通車と申請先が異なる点に注意してください。
用意する書類
| 書類 | 準備するときのポイント |
|---|---|
| 自動車検査証 | 原本が必要。コピー不可 |
| 検査標章(ステッカー) | 破損したものなど、提出できる場合は提出が必要 |
| 検査標章再交付申請書(軽第3号様式) | 協会の窓口で入手、または公式サイトからダウンロード |
| 申請依頼書 | 車検証上の使用者以外が手続きする場合に必要 |
家族が代わりに手続きする場合も、使用者本人でなければ申請依頼書を用意します。 普通車の委任状と軽自動車の申請依頼書を混同しないようにしましょう。
申請書を記入し、必要書類を提出して400円の手数料を支払います。受け取り時にステッカーの表示と車検証の返却を確認し、運行前に貼り付けてください。
受付時間は事務所ごとの公式案内で確認できます。
再交付した車検ステッカーはどこに貼る?

車検ステッカーは、フロントガラスの内側に、車外の前方から見えるように貼ります。
2023年7月3日から、貼付位置は「前方かつ運転者席から見やすい位置」へ変更されています。具体的には、運転者席側の上部で、車両中心からできるだけ離れた位置です。
- 右ハンドル車: 車内から前方を見て、フロントガラスの右上が基本
- 左ハンドル車: 車内から前方を見て、フロントガラスの左上が基本
ただし、その位置が運転者の視界を妨げる場合は、視界を妨げず、前方からも運転者席からも見やすい位置に貼ります。「とにかく隅へ貼ればよい」というわけではありません。
貼る前に、次の点を確認しましょう。
- 車検の有効期限などの表示に間違いがないか確認する。
- ガラスの貼付面の汚れを取り、十分に乾かす。
- ステッカーに付属する説明に従い、表裏・上下を確認する。
- 車外から年月、車内から有効期限を確認できる向きで貼る。
国土交通省は、運輸支局等で交付するタイプと、記録事務代行用のタイプを分けて貼り方を案内しています。手元のステッカーに合う説明を見てから台紙を剥がすと、貼り間違いを防ぎやすくなります。
車検ステッカーの再交付でよくある質問
ステッカーをなくすと、車検自体も無効になる?
ステッカーをなくしたことだけで、車検の有効期間が消えたり、車検を受け直す必要が生じたりするわけではありません。検査標章を再交付して、正しく表示します。
ただし、すでに車検が切れている場合は別です。ステッカーの再交付によって、車検の有効期間を延ばすことはできません。
フロントガラスを交換した場合も再交付が必要?
ステッカーを移せず、破損したり古いガラスと一緒に処分されたりした場合は、再交付が必要です。
ガラス交換前に、修理を依頼する店へ「車検ステッカーは再使用できるか」「再交付が必要なら代行できるか」を確認しておきましょう。
車検証閲覧アプリから印刷して代わりにできる?
できません。 アプリから取得できる「自動車検査証記録事項」のPDFは、車検ステッカーの代わりにはなりません。ステッカーの写真やコピーを貼って代用することもできません。
なくしたのがA4の「自動車検査証記録事項」だけなら、手続きは異なります。電子車検証本体があれば、アプリからPDFを取得して再印刷できます。
詳しい手順は、電子車検証の記録事項をなくしたら?スマホで再印刷する方法で解説しています。
車検証本体もなくした場合は?
車検証の再交付も必要です。ステッカーだけの手続きとして申請せず、窓口や依頼先へ「車検証と検査標章の両方を紛失した」と伝えてください。この記事の400円は、検査標章のみを再交付する場合の手数料です。
再交付にはどのくらい時間がかかる?
ステッカーだけの再交付では、車両の検査を受ける工程はありません。ただし、書類の不備や窓口の混雑により所要時間は変わります。
「必ず何分で受け取れる」と考えず、時間に制約がある場合は事前に窓口へ相談してください。代行を頼む場合は、書類の預け入れと返却にかかる日数も確認しましょう。
まとめ|車検ステッカーの紛失・破損は、400円の再交付手続きで対応
車検ステッカーをなくしたり、破れて使えなくなったりした場合は、検査標章の再交付を申請します。
- 再交付手数料は、普通車・軽自動車ともに400円。 代行を頼む場合は別途料金がかかる。
- 普通車は運輸支局等、軽自動車は軽自動車検査協会が申請先。
- 車検証本体を用意し、残っているステッカーは捨てずに保管する。
- 車検が有効でも、ステッカーを表示しないままの走行は原則としてできない。
- 再交付後は、運転席側上部の適切な位置に貼ってから運行する。
まずは車検証が手元にあるか確認し、自分で申請するか、車検を依頼した店に代行を頼むかを決めましょう。

