熱中症は毎年、梅雨から夏の時期に多くなる傾向にありますが、一年を通して注意が必要となっています。
気温や湿度が高くなる状況や、激しいスポーツにより大量に発汗して水分や塩分が失われると脱水症をひきおこします。
脱水症を放っておいてしまうことで、体温の調整が効かなくなり熱中症の症状を誘発するのです。
命にもかかわることなので、未然に予防・対策方法を知っておくとよいです。
目次
熱中症の症状
あてはまる症状がでたら要注意なので、軽度だとしてもすぐに対処が必要です。
重症度 | 主な症状 |
---|---|
軽度 | めまい、立ちくらみ、筋肉痛、大量発汗 など |
中度 | 倦怠感、頭痛、吐き気、おう吐 など |
重度 | 意識障害、運動障害、高体温、けいれん など |
暑い炎天下などではどんどんと重度まで進んでしまいますが、なかには3~4日かけて徐々に進行していき救急車で運ばれることもあります。
軽度であっても熱中症のような症状が連日続く場合は注意しましょう。
スポンサーリンクかくれ熱中症4つのチェックポイント
かくれ熱中症は、自覚症状がなく急に重症化してしまいます。
いきなり頭痛や意識障害、けいれんなどにおそわれるのです。
そうならないためのチェック方法をご紹介します。
脱水状態になると重要な臓器に優先的に血液を送るため、手のひらや指先が冷たくなります。
手のひらが冷たいと、顔の額(ひたい)や頬(ほほ)に触れたときに熱く感じます。
脱水状態では唾液が減るため、鏡で自分の舌を見て乾いていたり白っぽくなっていないか確認してみよう。
脱水状態では皮膚の弾力が失われてしまいます。
手の甲や腕の皮膚をつまみ、放しても3秒以上戻らなければ脱水かもしれません。
脱水状態では指先への血流が少なくなるので、親指の爪を押して白から赤に戻るまで3秒以上かかるのであれば脱水かもしれません。
スポンサーリンク熱中症警戒アラートとは
気象庁と環境省が共同で熱中症予防を促す目的で情報を発信し、一定の警戒基準をこえたときに熱中症警戒アラートを発表します。
発表の基準となるのが暑さ指数(WBGT)の数値で、気温・湿度・日射量の三つを取り入れた指数です。
テレビやネットで毎日チェックし、無理しないために意識して自分の行動に制限をかけることが大切です。
気温 (参考) |
WBGT 温度 |
熱中症予防運動指針 | |
35℃以上 | 31℃以上 | 運動は原則中止 | 特別の場合以外は運動を中止する。特に子供の場合には中止すべき。 |
31~ 35℃ |
28~ 31℃ |
厳重警戒 (激しい運動は中止) |
熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。10分~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。暑さに弱い人※は運動を軽減または中止。 |
28~ 31℃ |
25~ 28℃ |
警戒 (積極的に休憩) |
熱中症の危険が増すので、積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。激しい運動では、30分おきくらいに休憩をとる。 |
24~ 28℃ |
21~ 25℃ |
注意 (積極的に水分補給) |
熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。 |
24℃ 未満 |
21℃ 未満 |
ほぼ安全 (適宜水分補給) |
通常は熱中症の危険は小さいが、適宜水分・塩分の補給は必要である。市民マラソンなどではこの条件でも熱中症が発生するので注意。 |
※暑さに弱い人:体力の低い人、肥満の人や暑さに慣れていない人など
引用元:(公財)日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2019)より
早めの予防・対策を
日差しや暑さを避ける
現在は昔以上に暑さが厳しくなってきていますので、室内では感染症予防のための換気もしつつ、エアコンをかけて温度と湿度を調整するのがよいです。
暑い時間帯は無理をせず、こまめに涼しいところで休憩をとりましょう。
こまめな水分補給を
大量に汗をかいたときは塩分を適度にとり、喉が渇く前に水分補給をしましょう。
すでに喉が乾いていると、脱水になっているかもしれません。
状況に応じてマスクを外す
暑くても感染症予防のためにマスクをすることがあります。
気温や湿度が高いところでのマスク着用は要注意ですので、まわりの人と十分な距離がとれるなら外すようにしましょう。
日頃からの体調管理
疲労や睡眠不足、体調不良だと熱中症のリスクが高くなるので、休息と睡眠は十分にとりましょう。
昼寝は眠気を解消できるだけなため、夜間にしっかり眠る必要があります。
また食事をとるのも大事で、ふだん朝食をとらない人はなるべく朝も食べるようにしよう。
スポンサーリンク夕方以降も油断は禁物
暑い日でも、夕方になれば気温が下がり涼しくなってきます。
しかし夜になるほど湿度は上がってくるので、いわゆる夜間熱中症にかかることもあります。
気温が低くても湿度が高ければ暑さ指数も警戒レベルになってしまうのだ。
予防するためにエアコンを使うといいですが、冷房が苦手な方はドライにして部屋の湿度を下げるといいです。
車内にも潜んでいる熱中症のリスク
実はエアコンの効いた涼しい車内でも、熱中症になってしまうリスクが潜んでいるのです。
車に長時間乗っていると、体を動かさず同じ体勢をとることで血流の低下とともに体温調整機能も低下してゆきます。
そしてエアコンの乾燥で水分を失なうこともあり、気づかぬうちに脱水症状になることもあるのです。
特に日の当たる運転席と助手席は注意が必要なので、意識して水分補給をしましょう。
まとめ
☑小まめに涼しい場所で休憩をとる
☑喉が渇いていなくても水分補給は小まめにとる
☑状況に応じてマスクは外すようにする
☑食事、睡眠をしっかりとり体調が悪いときは無理をしない
☑夜間も油断せずエアコンを活用して湿度を下げ涼しくする
野外では塩分の入った水分を持ち歩き、こまめ休憩も意識して熱中症を予防しましょう。
感染症予防のためにマスクを着用したことが原因の熱中症も増えているので、夏用マスクなどにしたり工夫することも大事です。
カーエアコンが冷えない原因はガス不足だけじゃない?!冷房の仕組みと点検方法最後まで読んでいただきありがとうございます。この後も引き続き当ブログ『またたびCarfe』でゆっくりとお過ごしください。