車のタイヤがパンクしたら?対処法・バースト時の対応と応急修理の注意点

前輪がパンクした車と、安全確保を優先するよう案内するラチェットくん

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走行中にタイヤがパンクしたら、まず急ブレーキや急ハンドルを避け、安全に停車することを優先してください。停車後は、場所とタイヤの状態に応じて、ロードサービスへの救援依頼、スペアタイヤへの交換、パンク応急修理キットの使用を選びます。

高速道路の本線・路肩では、自分でタイヤ交換や修理をしないでください。車内や車のそばで待たず、安全な場所へ避難して救援を求めましょう。

この記事では、パンクに気づいたときの対応から、応急処置を選ぶ目安、バースト時の注意点まで解説します。

情報確認日:2026年10月21日。一般的な乗用車を対象としています。交換・応急修理の具体的な手順や使用条件は、乗っている車と使用する製品の取扱説明書を優先してください。

タイヤがパンクしたら最初にすること

走行中は急操作を避けて停車する

ハンドルを取られる、車体が大きく振動する、タイヤから異音がするなどの異常に気づいたら、ハンドルをしっかり握り、急な操作を避けて徐々に減速します。周囲を確認し、ハザードランプで後続車に知らせながら、安全に停車できる場所へ寄せてください。

タイヤがつぶれたまま、修理店まで走り続けるのは避けましょう。タイヤやホイールを傷めるだけでなく、車を安定して操作できなくなるおそれがあります。

交通の流れから退避するための最小限の移動と、修理店を目指して走り続けることは別です。安全な場所に停車できたら、その場で救援や応急処置を検討します。

駐車中に気づいたら、そのまま発進しない

自宅や駐車場でタイヤがつぶれていることに気づいた場合は、そのまま発進しないでください。車にスペアタイヤや修理キットがあるかを確認し、安全に対処できなければロードサービスへ相談します。

釘やネジが刺さっていても、自分で抜くのは避けましょう。抜くことで空気漏れが大きくなり、応急修理が難しくなる場合があります。

高速道路では修理より避難を優先する

高速道路の本線や路肩は、停車していても後続車に追突される危険があります。タイヤの状態を詳しく調べたり、ジャッキを出したりせず、次の対応を優先してください。

  1. 可能な範囲で路肩や非常駐車帯に寄せ、ハザードランプを点灯する。
  2. 後続車に注意し、安全を確保できる範囲で発炎筒や停止表示器材を使用する。
  3. 同乗者も含め、車から離れたガードレールの外側などへ避難する。
  4. 安全な場所から通報し、ロードサービスへ救援を依頼する。

ガードレールの外側でも、橋や高架では転落のおそれがあります。足元と周囲を確かめ、車道を横断しないでください。 器材の設置のために無理をして車道へ出ることも避けます。

非常電話や道路緊急ダイヤル「#9910」は、道路上の故障車などを知らせるための連絡手段です。事故は110番、けが人がいる場合は119番へ連絡してください。車の修理・搬送については、JAFや加入している自動車保険のロードサービスにも連絡します。

高速道路での安全確保については、高速道路の運転・トラブル時の注意点でも詳しく解説しています。

ICまで2kmの案内標識と高速道路を走る車、注意点を紹介するラチェットくん 高速道路の運転で気をつけること|合流・車間距離・事故時の対処法

パンクしたタイヤのまま走れる?救援を呼ぶ判断の目安

通常のタイヤがパンクしたときに、そのまま安全に走れる距離を一律に示すことはできません。 「近所だから」「ゆっくりなら」と自走を続けるのは避けてください。

状況対応の目安
高速道路の本線・路肩に停車している避難・通報を優先し、ロードサービスを呼ぶ
タイヤが破裂している、側面が裂けている修理剤で対処せず、救援または安全な場所での適切なスペアタイヤ交換を検討する
タイヤがつぶれた状態で走ってしまった内部損傷の可能性があるため、応急修理で走れると自己判断せず相談する
安全な作業場所や必要な道具がない無理に作業せず、ロードサービスを呼ぶ
安全な場所で、キットの使用条件を満たす小さなパンクと確認できる取扱説明書に従って応急修理を検討する
損傷の状態や作業方法が分からないロードサービスへ状況を伝えて判断を仰ぐ

空気を補充できたとしても、穴がふさがったとは限りません。補充直後の見た目だけで自走可能と判断しないことが大切です。

パンク時の対処は3つ|ロードサービス・スペアタイヤ・修理キット

ロードサービスに依頼する

安全に作業できない場合や、自分で判断できない場合は、ロードサービスへ連絡します。JAFのほか、加入している自動車保険にサービスが付いている場合もあるため、保険会社のアプリや契約書類で連絡先を確認してください。

依頼時には、次の情報を伝えると状況を共有しやすくなります。

  • 現在地。高速道路なら路線名・進行方向・近くのキロポストなど
  • 車種と、どのタイヤに異常があるか
  • スペアタイヤの有無
  • タイヤが裂けている、つぶれているなど、無理なく確認できる状態
  • 修理剤を使用したか、パンク後に走行したか

現場での対応や搬送の可否、料金は、契約内容と車両・損傷の状態によって異なります。連絡時に確認しましょう。

スペアタイヤに交換する

使用可能なスペアタイヤと必要な工具があり、平坦で硬く、交通から十分に離れた場所で作業できる場合に選べる方法です。

スペアタイヤがあっても、空気圧不足や劣化があれば使えません。また、車種によって取り付ける位置などに制約があります。車の取扱説明書で確認してから作業してください。

パンク応急修理キットを使う

車載の修理キットは、補修液などで穴を一時的にふさぎ、コンプレッサーで空気を入れるためのものです。スペアタイヤが搭載されていない車では、このキットが備えられていることがあります。

ただし、すべてのパンクに使えるわけではありません。使える損傷か、補修液の期限が切れていないか、説明書に従って作業できるかを確認します。

パンク修理キットを使える条件と注意点

タイヤの側面の傷やバーストには使えない

接地面の小さな穴は条件次第で応急修理できる一方、側面の傷やバーストには修理キットを使えないことを示す比較図

一般的な車載キットは、タイヤの路面に接する部分にできた小さな穴を応急修理するためのものです。次のような状態では、修理キットを使って走行を再開しないでください。

  • タイヤの側面に傷や亀裂がある
  • タイヤが破裂している
  • 穴や傷がキットの許容範囲を超えている
  • 空気が抜けた状態で走行し、タイヤが損傷している
  • タイヤがホイールから外れている、ホイールが損傷している
  • 補修液が使用期限を過ぎている

対応できる穴の大きさや使用条件は製品ごとに違います。見た目だけで「小さな釘だから大丈夫」と決めず、説明書を確認してください。

使い方は車種・製品ごとの手順を守る

補修液を先に注入するタイプや、ボトルとコンプレッサーを接続するタイプなど、修理キットの構造は異なります。準備時の車両操作や、コンプレッサーを動かすときの電源条件も、車の指定に従います。

作業前に確認したい項目は次のとおりです。

確認項目確認する内容
対象となる損傷傷の位置・大きさ、使用できない状態
補修液使用期限、ボトルの破損や漏れ
接続と電源ホース・ボトルの接続順、車両側の操作
空気圧と作動時間充填する圧力、連続使用時間、中止条件
応急修理後の走行速度上限、確認走行の距離・時間
再確認走行後に測る空気圧、再充填や中止の条件

「何kPaまで入れる」「何分動かす」「何km走る」という数値を、別の車の手順から流用しないでください。釘やネジは抜かずに作業するよう指定されているキットが一般的です。

空気を入れたら終わりではない

修理キットには、補修液を広げるために指定条件で走行し、その後に空気圧を測り直す手順があります。この再確認までが応急修理の一部です。

指定の時間内に必要な圧力まで上がらない、再確認時の圧力が基準を下回る、走行中に振動やハンドルを取られる症状が出る場合は、説明書の中止条件に従い、走行をやめて救援を求めてください。

応急修理できても普段どおり使い続けず、指定の速度などを守って、速やかに専門店で点検を受けます。

スペアタイヤへ交換するときの注意点

まず安全な作業条件を整える

坂道、柔らかい地面、交通に近い路肩では作業しないでください。交換前に車の取扱説明書を開き、シフト位置・パーキングブレーキ・輪止めの位置・ジャッキを当てる場所を確認し、指定どおりに準備します。ジャッキアップする前にエンジンやハイブリッドシステムなどを停止してください。

ジャッキアップ中は人を乗せず、車の下に入らないでください。工具が足りない、ジャッキを正しくかけられないなどの不安があれば、作業を中止してロードサービスに依頼しましょう。

交換作業は車両指定の方法・締め付けトルクに従う

一般的には、車体を上げる前にナットを少し緩め、指定位置でジャッキアップしてタイヤを交換します。取り付けたナットは仮締めし、車体を下げてから指定の順番・トルクで締め付けます。

ただし、これは作業の概要です。ジャッキの構造や取り付け方法は車種によって違うため、必ず実車の説明書に従ってください。

足でレンチを踏むなどして無理に締め付けたり、「固く締まったから大丈夫」と判断したりしないことも重要です。交換後は速やかに締め付けトルクを確認します。

ナットの種類や適合については、ホイールナットの種類と選び方をご覧ください。

銀色の袋ナットと黒・青の貫通ナットを並べ、整備士猫のラチェットくんが紹介するホイールナットのアイキャッチ画像 ホイールナットの種類と選び方|サイズ・材質・締め付けトルクを解説

応急用タイヤは早めに通常のタイヤへ戻す

スペアタイヤには、細く小さいテンパータイヤと、通常タイヤと同サイズのものがあります。すべてが同じ使用条件ではありません。

テンパータイヤは一時的な使用のためのタイヤです。側面表示と車の取扱説明書に記載された速度制限・取り付け位置などを守り、長距離走行を避けて早めに通常のタイヤへ交換しましょう。

「スペアタイヤなら一律100kmまで走れる」といった考え方はしないでください。

走行中にタイヤがバーストしたときの対応

パンクはタイヤから空気が漏れる状態を指し、バーストはタイヤが破裂するトラブルです。バーストすると、急にハンドルを取られたり、車体の挙動が乱れたりすることがあります。

大きな音に驚いても、急ブレーキ・急ハンドルを避け、ハンドルをしっかり保持して徐々に速度を落としてください。 周囲を確認し、無理な進路変更をせず安全な停車を目指します。

停車後は破裂したタイヤで走り続けず、ロードサービスを依頼しましょう。安全な場所で条件が整えばスペアタイヤ交換も選択肢になりますが、高速道路の本線や路肩では自分で作業しません。

破裂したタイヤは修理キットでは直せません。タイヤ交換に加え、ホイールや周辺部品に損傷がないか、点検を受けてください。

応急処置の後は専門店で点検を受ける

修理できるかは、穴だけでは判断できない

パンク修理の可否は、傷の位置や大きさ、タイヤの劣化、空気圧不足で走行した際の内部損傷などによって変わります。

外から見える穴が小さくても、タイヤの内部が傷んでいれば交換が必要になることがあります。応急処置後は、タイヤ専門店や整備工場で状態を確認してもらいましょう。

修理剤を使ったことは必ず伝える

修理剤を使ったタイヤでも、必ずすべてが交換になるわけではありません。ただし、タイヤの状態やメーカーの指定、店舗の設備・対応方針によっては修理できない場合があります。

依頼先には、修理剤の商品名や使用したこと、パンク後に走った距離など、分かる範囲で伝えてください。先に電話で修理剤使用済みのタイヤに対応できるか確認すると、相談がスムーズです。

パンク時の対処でよくある質問

空気を入れればガソリンスタンドまで走ってもいい?

空気を入れられたという理由だけで、自走してよいとは判断できません。空気漏れが続いていたり、すでに内部が損傷していたりする可能性があります。

パンクが疑われる場合は、補充だけで走り出さず、ロードサービスや専門店へ相談してください。

ランフラットタイヤならパンクしても走れる?

ランフラットタイヤは、空気圧が低下しても一定条件のもとで走行できるよう設計されています。ただし、損傷状態や使用条件によっては走行できず、通常どおり使い続けられるわけではありません。

車両とタイヤメーカーの指定を確認し、強い振動や操縦の異常があれば走行を中止してください。詳しくはランフラットタイヤの特徴と注意点をご覧ください。

ホイール付きタイヤをラチェットくんが紹介する、ランフラットタイヤ解説記事のアイキャッ ランフラットタイヤとは?見分け方・デメリットとパンク修理の可否

応急修理キットがあればスペアタイヤがなくても安心?

修理キットは対応できる損傷が限られています。側面の傷やバーストなどには使えないため、救援を呼ぶ連絡先も準備しておくことが大切です。

日頃からキットの収納場所・使い方・補修液の使用期限を確認しておきましょう。

まとめ|パンクしたら安全確保を優先し、無理に走らない

タイヤがパンクしたら、まず安全に停車し、自分で作業できる場所・状態かを確認します。高速道路の本線や路肩では交換や修理をせず、安全な場所に避難して救援を求めてください。

スペアタイヤや修理キットを使うときは、車両・製品ごとの条件を守ります。応急処置の後は専門店で点検を受け、修理またはタイヤ交換を行いましょう。

普段の備えとして、タイヤの空気圧と外観、スペアタイヤの状態、補修液の期限も確認しておくと役立ちます。日常点検の方法は、タイヤの空気圧点検のやり方で解説しています。

車のタイヤとエアゲージを背景に、ラチェットくんがタイヤの空気圧点検を案内するイラスト タイヤの空気圧点検のやり方|適正値・頻度・入れ方を解説

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