初めて買った車、家族で旅行した車、長年大切に乗った愛車。手放すときに「ナンバープレートだけでも記念に残したい」と思ったことはありませんか?
車のナンバープレートは、返納時に所定の手続きを行い、不正使用を防ぐ穴あけ処理を受けることで、記念に持ち帰れます。 この取り扱いは「記念所蔵」と呼ばれ、国土交通省やナンバープレートの交付を扱う団体が案内しています。[1][2]
ただし、使用していた状態のまま、自由に持ち帰れるわけではありません。申出のタイミングや料金にも注意が必要です。
この記事では、記念に残せるナンバープレートの種類、持ち帰るまでの流れ、費用の具体例を紹介します。
先に知っておきたいポイント
- 図柄入りだけでなく、通常のナンバープレートも対象です。
- 返納の手続き時に、記念所蔵したいことを申し出ます。
- 不正使用防止のため、直径40mm以上の穴あけが必要です。
- 穴あけ料金や受付方法は、窓口によって異なります。
- 持ち帰ったプレートは、車に取り付けて走行するためには使えません。
※本記事は2026年9月22日に確認できた公式公開情報に基づいています。料金・受付方法は変更されることがあるため、手続き先の最新案内もご確認ください。
目次
ナンバープレートを持ち帰れる「記念所蔵」とは?
記念所蔵とは、廃車やナンバー変更などに伴って返納するプレートを、必要な処理をしたうえで記念品として手元に残す取り扱いです。
国土交通省は、廃車や番号変更などで取り外したナンバープレートは原則として返納が必要である一方、不正使用防止のために40mm以上の穴を開ければ記念所蔵できると説明しています。[1]
返納手続きを省略して保管するのではなく、返納を伴う手続きの中で申し出ることが大切です。
普通の白いナンバーや軽自動車の黄色いナンバーも残せる
対象は、ご当地ナンバーやオリンピックなどの図柄入りプレートだけではありません。関東陸運振興センターは、一般的なペイント式や字光式も記念所蔵の対象として案内しています。[2]
| プレートの種類 | 記念所蔵の扱い |
|---|---|
| 普通車などの一般的な白いプレート | 対象 |
| 軽自動車の一般的な黄色いプレート | 対象 |
| 希望番号で取得したプレート | 通常のプレートと同様に対象 |
| 図柄入り・特別仕様のプレート | 対象 |
| 字光式のプレート | 対象。加工対応は窓口に確認 |
いずれも、返納を伴う手続きと所定の穴あけ処理が前提です。大きな変形などによって加工できない場合もあります。[7]
軽自動車も記念所蔵できる
軽自動車検査協会の交換手続き案内にも、関係団体窓口などで所定の位置に穴を開けることで、記念所蔵できる場合があると記載されています。
軽自動車の場合は、手続きを行う事務所に対応したナンバープレートの返還・交付窓口へ、具体的な受付方法を確認しましょう。[3]
どんなときにナンバープレートを記念に残せる?
主な機会は、廃車や番号変更、プレートの交換などです。車を手放すかどうかだけでなく、今のプレートを返納する手続きがあるかで考えると分かりやすくなります。
| 場面 | 確認すること |
|---|---|
| 廃車に伴ってプレートを返納する | 廃車手続きをする前に記念所蔵の希望を伝える |
| 引っ越しなどでナンバーが変わる | 旧プレートを返納する窓口で申し出る |
| 希望番号などへ番号を変更する | 番号変更に伴う旧プレートの取り扱いを確認する |
| 図柄入りなどへプレートを交換する | 交換時に返納するプレートの記念所蔵を相談する |
| 売却・下取りに出す | 販売店に、返納の有無と記念所蔵への対応を確認する |
住所変更・名義変更・抹消・交換申請に伴う記念所蔵は、各地の交付窓口でも案内されています。[4]
売却した車が同じナンバープレートを付けたまま使われる場合には、売却だけを理由に旧所有者が取り外して持ち帰ることはできません。手元に残したいなら、契約や引き渡しの前に相談しておきましょう。
ナンバープレートを持ち帰る手続きの流れ
1.手続き前に窓口や依頼先へ相談する
自分で手続きする場合は、ナンバープレートを返納する窓口へ、記念所蔵の受付方法を確認します。
販売店や廃車業者などに任せる場合は、車を引き渡す前に「使っていたナンバープレートを記念に残したい」と伝えてください。
事前に確認しておくとよい項目は、次のとおりです。
- 記念所蔵の申し出先と、当日の窓口を回る順番
- 穴あけ料金と、保護キャップの料金
- 前後のうち、持ち帰りたい枚数
- 必要な申込書類と、受け取れる日時
- 代行を頼む場合の追加料金や受け渡し方法
2.返納・回収に進む前に、記念所蔵を申し出る
当日は、最初に窓口へ希望を伝えましょう。通常の回収方法で先にプレートを渡してしまわないことがポイントです。
たとえば函館地区自家用自動車協会では、登録手続きの前に協会窓口へ申し出る流れを案内しています。地域によって順番が異なるため、「登録をすべて終えてから相談すればよい」と決めつけないようにしてください。[4]
3.申込書などを記入し、穴あけ処理を依頼する
窓口の案内に従って、必要な書類を記入し、料金を支払います。函館の案内では、記念所持用ナンバープレートの破壊依頼書への記入が必要です。[4]
この申込みとは別に、廃車や番号変更など、本来の手続きに必要な書類も準備します。プレートだけ持って行けば、すべての手続きが済むわけではありません。
4.処理済みのプレートを受け取る

穴あけなどの処理が終わったら、記念品として受け取ります。
当日受け取れるかどうかは、窓口の対応やプレートの状態によって異なります。後日受け取りになる可能性もあるので、来所前に確認すると安心です。受領書や取り扱いの案内を渡された場合は、一緒に保管しておきましょう。[4]
記念所蔵にかかる費用はいくら?
穴あけの費用は全国一律ではありません。 1枚ごとの料金もあれば、1枚でも2枚でも同額の窓口もあります。
2026年9月22日時点で、公式サイトに掲載されている例をまとめました。
| 案内元 | 穴あけ・破壊処理の料金 | 補足 |
|---|---|---|
| 関東陸運振興センター | 1枚100円 | 同センターの窓口案内。[2] |
| 釧根自動車協会 | 1枚270円 | 所有者に代わって行う穴あけサービス。[5] |
| 滋賀県自動車整備振興会 | 1,100円(税込) | 1枚・2枚とも同額。記念用キャップ1個付き。[6] |
| 長崎県自動車協会 | 1枚500円 | 2025年7月7日から有料化。[7] |
長崎県自動車協会のように、以前は無料だったものが有料になるケースもあります。「無料と聞いた」「数百円で済むと書かれていた」という情報だけで判断せず、利用する窓口の金額を確かめてください。
また、この表は穴あけなどの料金です。番号変更や交換で新しいプレートが必要になる場合の料金、廃車・変更手続きの費用、業者への代行料、郵送料などは別に確認しましょう。
穴あけは必要?きれいな状態のまま残せる?
直径40mm以上の穴を開ける処理が必要

記念所蔵では、不正に使われないよう、直径40mm以上の穴を開ける「破壊措置」が必要です。小さなボルト穴が元から開いているだけでは、この処理の代わりにはなりません。[5]
「思い出の品なので穴を開けたくない」という場合でも、穴あけ処理を省略して持ち帰れる制度ではないことを理解しておきましょう。加工前の姿も残したいなら、取り外し前に愛車と一緒に撮影しておく方法があります。
穴の位置や自分で加工する場合の扱いは、先に確認する
軽自動車検査協会は「所定の位置」への穴あけを案内しています。[3]
好きな位置に穴を開ければよいと判断せず、対応する窓口の案内に従ってください。自分で加工したい場合も、受付条件や確認方法を問い合わせてから進めましょう。
まだ使用しているプレートを、記念所蔵の準備として先に加工することは避けてください。返納や交換の手続きとあわせて行う必要があります。
穴を目立たなくする記念用キャップもある
窓口によっては、穴あけ箇所を覆う記念用のキャップを扱っています。滋賀県自動車整備振興会の案内では、破壊手数料にキャップ1個が含まれ、追加分は有料です。[6]
キャップは飾る際の見た目や保護のためのものです。取り付けても、走行用のナンバープレートに戻るわけではありません。
売却・廃車を業者に任せる場合の注意点
ディーラーや中古車販売店、廃車業者に手続きを任せるなら、「前後のプレートを記念所蔵したい」など、希望を具体的に伝えることが大切です。
そのうえで、次の3点を確認しましょう。
- 旧プレートを返納する予定があるか、記念所蔵に対応できるか
- 穴あけ代・代行料・返送費を含め、追加費用はいくらか
- 処理後のプレートを、いつ・どのように受け取れるか
神奈川県自動車会議所の相談資料では、代理人による記念所蔵について、記念所蔵そのもののための委任状は不要と案内されています。[8]
ただし、名義変更や抹消登録などに必要な委任状とは別の話です。自分の手続きで必要な書類は、依頼先に確認してください。
持ち帰ったナンバープレートの飾り方
記念所蔵したプレートは、愛車の思い出と一緒に飾ると、手元に残す楽しみが広がります。
- 愛車の写真と並べて、棚やデスクに飾る
- フレームやディスプレイスタンドに入れる
- 車名や所有期間を記したカードを添える
- 車のアルバムと一緒に保管する
ディスプレイ用品を選ぶときは、プレートの実寸と、加工後の形状に合うかを確認してください。穴あけ部分や端部で手を傷つけないよう、保護や固定にも気を配りましょう。
ナンバープレートの記念所蔵でよくある質問
すでに返納したナンバープレートも、後からもらえる?
返納済みのプレートを後から受け取れるとは限りません。 公式案内は返納時の申し出を前提としています。すでに渡してしまった場合は、処理した窓口や業者へ速やかに問い合わせてください。[5]
記念に残したい気持ちがあるなら、返納前に伝えておくのが確実です。
前後2枚とも残せる?
前後2枚の処理を受け付けている窓口があります。たとえば滋賀県自動車整備振興会は、1枚でも2枚でも同じ破壊手数料を案内しています。[6]
希望する枚数を伝え、料金や加工対応を確認してください。1枚あたりの料金を設定している窓口では、枚数に応じて費用が変わります。
記念所蔵したプレートを、別の車に使える?
使えません。処理済みのプレートを車に取り付けて運行することはできません。穴をキャップで覆った場合も同じです。[7]
オリンピックなど、交付が終わった図柄のプレートも残せる?
使用していたプレートを記念所蔵することは可能です。国土交通省は、東京2020オリンピック・パラリンピック特別仕様ナンバープレートについても、使用終了後の穴あけによる記念保存を案内しています。[9]
新しいプレートの交付が終了していることと、手元のプレートを記念に残せるかどうかは、分けて考えましょう。
保管していたプレートが不要になったら?
処分方法は自治体へ確認してください。国土交通省の図柄入りナンバープレートのQ&Aでも、記念所蔵後の処分は居住地の自治体に問い合わせるよう案内されています。[10]
愛車のナンバープレートを残すなら、返納前に相談しよう
ナンバープレートは、返納時に記念所蔵を申し出て必要な処理をすることで、愛車の思い出として手元に残せます。
料金や当日の流れは窓口ごとに異なるため、自分で手続きするなら返納窓口へ、任せるなら販売店や廃車業者へ事前に相談してください。
車そのものとお別れした後も、見慣れたナンバープレートがあれば、一緒に走った時間を思い出すきっかけになりそうです。
参考資料
以下は2026年9月22日に確認した公式公開情報です。本文中の番号に対応しています。
- 国土交通省「Grasp/自動車登録」
- 関東陸運振興センター「ナンバープレートについて」
- 軽自動車検査協会「全国版図柄入りナンバープレートへの交換申請の手続きについて」
- 函館地区自家用自動車協会「ナンバープレート記念所蔵を希望される方へ」PDF
- 釧根自動車協会「ナンバープレート記念所蔵」
- 滋賀県自動車整備振興会「各種申請 手数料」
- 長崎県自動車協会「ナンバープレートの記念所蔵を希望されるお客様へ」PDF
- 神奈川県自動車会議所「自動車なんでも相談所に寄せられた相談の概要」PDF
- 国土交通省「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」
- 国土交通省「全国版図柄入りナンバープレート Q&A」PDF


