普段何気なく乗っている車は、サスペンションというパーツのおかげで快適に乗ることができます。
純正ではできない細かいセッティングをするために、社外のサスペンションも販売されているほど重要なパーツなのです。
それでは、サスペンションの役割とショックアブソーバーとスプリングの違いをみていきましょう!
目次
サスペンションとは
サスペンションの役割とは
車体とタイヤの軸との間にあるパーツで、地面からの振動や衝撃を吸収してやわらげ、走行を安定させる役割をはたしてくれます。
もしサスペンションがついていないと粗い路面からの衝撃がもろに車体全体に伝わり、下からつくような振動と衝撃で運転もままならなくなります。
サスペンションのおかげで、路面が悪い道でも私たちは快適なドライブができるのです。
ショックアブソーバーとスプリング
このサスペンションは複数の部品で構成されており、主にショックアブソーバーとコイルスプリング(またはリーフスプリング)の2つのパーツに分けられます。
コイルスプリングのバネレートやショックアブソーバーの減衰力は、走行性能にも大きく関わってくるのだ。
そしてショックアブソーバーとコイルスプリングが一体のものと、別置き式があります。
それでは、それぞれのパーツごとの役割を詳しくみていきましょう。
ショックアブソーバーを理解するにあたり、まずはスプリングの役割から知りましょう。
スポンサーリンクスプリングとは
コイルスプリングの役割
路面は決して平らではありません、凹凸があり走行すると車体も上下します。
この上下運動を伸びたり縮んだりして吸収してくれるのがコイルスプリングで、ストローク量をコントロールしてくれます。
これにより路面の凹凸により生じた、振動や衝撃を軽減してくれるのだ。
バネレートとは
コイルスプリングを1mm縮めるために何キロの力が必要かを単位で表し、〇kgf/mmと表記されます。
簡単にいうとスプリングの硬さということになります。
このバネレートで車高や前後左右の傾く量が決まるのです。
加速時は後ろに傾き、ブレーキング時は前に傾く。
コーナーでは遠心力により荷重が外側にかかり内側は荷重が抜けることで、外側は縮み内側は伸びるという状態になります。
(車体がロールしている状態)
またコイルスプリングの硬さと長さが、車高を決定する要素となっているのです。
前のバネレートが8kgf/mmだとすると、600÷8=75でコイルスプリングが75mm縮むことになります。
リーフスプリング
貨物を積むことを目的として作られたバンや商用車、トラックに装着されている、通称「板バネ」と呼ばれるものだ。
板状の鋼を複数枚重ね、コイルスプリング同様に振動や衝撃を軽減してくれます。
最大積載量によってこの板の枚数も変わってくるのです。
さらにはフレームの一部となり車軸の強度をあげるためでもあります。
スポンサーリンクショックアブソーバーとは
ショックアブソーバーの役割
スプリングの役割で「上下運動を伸びたり縮んだりして~」と書きましたが・・・
このままでは車体の上下の揺れがなかなかおさまらないので、ショックアブソーバーが適切な抵抗力をあたえてスプリングの振幅を抑えてくれます。
そして、サスペンションのストロークスピードをコントロールしてくれるのだ。
減衰力とは
減衰力はスプリングの伸び縮みする速さをコントロールする抵抗力のことです。
乗り心地をよくすることもでき、走行性能において特にコーナーでは減衰力が重要となってきます。
減衰力が低いとスプリングが早く縮み車体がロールしやすくなります。
衝撃をよく吸収しフワフワした動きをするのです。
逆に硬いと、スプリングがゆっくり縮むので車体のロールが抑えられます。
ゴツゴツした乗り心地になりますが、コーナーなどでのハンドリング性能があがりスポーツ走行に適してるのです。
しかし硬くするほどスポーツ走行性能が上がるわけではなく、スプリングとのバランスをとることが必要となってきます。
オイル漏れの症状
ショックアブソーバーの筒の中には、寿命をのばすために添加剤を配合したオイルが封入されており、基本的にはオイル交換はしません。
しかし、シールなどの劣化によりオイルが漏れだしてしまうことがあります。
走行自体はできますが減衰力=抵抗力が弱まり車の揺れを抑えることができなくなってしまうのです。
コーナーや段差で揺れがおさまらないと乗り心地が悪くなり、ハンドリング性能も低下してしまいます。
走行に危険がともなうこともあるので、早めに交換もしくはオーバーホールが必要となります。
スポンサーリンクまとめ
乗り心地や走行性能をアップさせるためにサスペンションがあります。
そのうえで、スプリングはストローク量、ショックアブソーバーはストロークスピードをコントロールする役割をはたしています。
通常の純正サスペンションでは、これが街乗りや高速道路に適したセッティングとなっているのです。
車の駆動方式の違い【構造によるメリット・デメリットとは?】最後まで読んでいただきありがとうございます。この後も引き続き当ブログ『またたびCarfe』でゆっくりとお過ごしください。